取材班がゆくー第5回ー
アウテリジェンスの沖美恵子さんインタビュー
第5回は、住まいと暮らしをプロデュースするアウテリジェンスの沖美恵子さんです。2017年よりホームステージング事業に参入、2年間で200物件以上のステージング実績をお持ちです。2018年には協会主催ホームステージングコンテストの売買物件部門で準グランプリ受賞されています。
ーホームステージングを始めた経緯を教えてくださいー
ホームステージングという販売手法があるというのを聞き、㈱LIXIL神奈川支社様のリノベーション販売促進チームとタッグを組んで2年前に始めました。
出身の強みであるLIXILの商材の知識を活かして、家具やエレメンツを入れさせていただいております。
最初は慣れない部分もあり、いろんな失敗もありましたがおかげさまで物件数も増えています。経験値からスタッフのスキルも上がっていっていると感じています。
まだまだ業界自体が小さく、同業者同士ライバル関係ではありますが助け合ってやっています。
ーホームステージング時のスタッフ数と、およそかかる時間を教えてくださいー
女性のコーディネータ―一人と、配送・設置担当の男性スタッフ二人の計三人で行います。間取りの資料をもらって、家具もテーブルコーディネートも事前に社内でセットしシュミレーションしておくので、LDKであれば午前中3時間くらいで作業は終わります。
ーホームステージングで苦労していることを教えてくださいー
仕事を受けて納期までにステージングの準備していても急に契約が決まり、キャンセルとなることもあります。また、現場作業はエアコンがついていても、窓全開で物を運ぶので暑さ寒さは凌げませんし、重労働です。
入口から家具が入らず、2階の窓を外して上の窓から入れたこともあります。
現場では何かトラブルが起こるもので、色んな想定外のことも起きます。しかし、クレームを言ってくださったお客さまとはその事をきっかけに仲良くなり、その後もリピートの依頼をしてくださったりしています。まさにピンチがチャンスに変わります。
ーホームステージングの効果は実感していますかー
物件によって様々ですが、ホームステージングを施すと売却までの期間は断然早いです。設置してから三日四日で売れる物件もあります。限られた予算や時間の中でいかに効果を出すということが私たちの仕事です。時間短縮をして供給できるような形でパッケージでの提供を考えました。お客さんと共同でパートナーのようになって一緒に空間を作っていくという感覚でやっています。
ーホームステージングのこれからについてー
いろんなお客さまの要望にあわせて、設計士、インテリアコーディネーター、デザイナーたちとコラボレーションしていくというスタイルがこれからは求められていると感じています。
販売業者様向けにコストと手間がかからず、すぐに供給できる仕組みということでインテリアエレメンツのパッケージでの提供を考えました。
ターゲットを分類してイメージ化し、インテリアスタイル別にキット組してオンライン販売でご提案しています。
メイクル:http://make-r.net/
ステージング業者に発注しなくても自社でそれぞれが簡単にやれる方法があればホームステージングがもっと広がるのではないか考えています。
ホームステージングの新しい可能性を探っていらっしゃる沖さん。様々な視点をお持ちでいろんなご意見いただきました。ありがとうございました!